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2018年03月12日

雪解け記

山里に春が来た。私の周りで最も雪解けが遅いのは、仕事場として借りている一軒家の裏庭である。あらためて見ると、この間の大雨ですっかり融けていた。
積雪量が多いと、大屋根と炊事場上の雪止めが働かず、庭に落ちて溜まっていく。今年は圧雪された状態で四五十センチあった。例年だと多少雨が降っても遅くまで残るのに、今年は二回あった大雨で急に消えた。気温が一気に上がったからかもしれない。
我が家の庭は、二月にかなりあった雪が三月に入ってすぐ消えた。砂利を敷いたところにもう丈の低い草が生えている。
だが奥の方はそうもいかない。スキー場で働いている人が三月末まで仕事があるというから、明宝や高鷲の奥にはまだたっぷり雪が残っているのだろう。
先週末那比へ行った時には、ところどころ大きな塊が残っていたが、道路脇の雪がほとんど消えていた。雪解けの水だろう、那比川の水量が多かった。そう言えば、吉田川も長良川も相当勢いがあった。いずれにしても雪解け水はなぜか白濁しているというのが私の意見だ。
いつも行く喫茶店へ入る前に高賀山を見ると、谷筋にまだ幾本も雪の線が垂れ下がっていた。まだ春が来たばかり、というあたりか。
本日友人の車に同乗して、長良川沿いの大和へ買い物に出掛けた。東向きの斜面に少し残っていたが、回りを見ても雪が見当たらない。厚いコートを着ている人がいないので季節の変わり目を実感できたものの、まだまだ肌寒い。遠く北方を望めば、白山が青白く見えた。
実際に里山の中へ入ると、まだら模様のようだ。彼の話によると、亀尾島(きびしま)の上流部には雪が残っていて途中から車が進まなかった。徒歩で目的地まで行ったという。ただ途中南向きになっている所には全く雪がなく、春の陽気だったそうで、フキノトウが芽吹く気がしたらしい。スマホの映像を見ながらの話なので確かである。
色々あっても、雪が解けるのは有難い。会う人会う人が何か憑き物から解放された表情のように見える。私にしても腰が随分楽になってきたし、拭き掃除も苦にならない。凍る寸前の水で雑巾を洗って絞るのは勇気が要る。また灯油の減り方がましになって、懐具合も楽になってきた。
喜んでばかりはいられない。鼻がグスグスするようになって透明の鼻水が出るし、目もゴソゴソする。去年より花粉が多いという。
この春は例年にも増して激動が待っている。力の衰えに伴ってますますプレッシャーを感じるし、町内の役で自分の時間を持つことも難しくなるだろう。長生きを目指すなら、ここが正念場という覚悟である。
髭じいさん

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