シリーズ田舎探訪 宮城県七ヶ浜町
七ヶ浜ちょこっとドライブ
東宮浜へ代ヶ崎浜へ
吉田浜へ
花渕浜へ
菖蒲田浜へ
松ヶ浜へ
湊浜へ〜ぐるり、七つの浜めぐり〜
 
 湊浜・松ヶ浜・菖蒲田浜・花渕浜・吉田浜・代ヶ崎浜・東宮浜、この7つの浜を持つ村々を合わせてできた『七ヶ浜』。
北、東、南の三方を海に囲まれた小さな半島の町は、宮城県内でも比較的雪が少なく暖かで、夏には心地よい浜風が吹く、暮らしやすいところです。
 子供の頃は仙台に住んでいたので、少し足を伸ばして菖蒲田浜へ海水浴に来たことも。仙台市中心部から車で30〜40分ほどの距離。初日の出もここ。 大人になってからは、何かと海を見によく車を走らせたものです。七ヶ浜町のあらゆる所から海を見ることができ、車で一周するだけなら15分もあれば充分。
さあ、「七ヶ浜ちょこっとドライブ」の旅に出発です。
七ヶ浜の入り口 湊浜
湊浜 巨大タンカーが沖をゆっくりと進む  多賀城市から大代橋を渡って間もなく、七ヶ浜町の入り口に湊浜があります。 ここは日本武尊(やまとたけるのみこと)が、蝦夷征伐に上陸した『竹ノ水門(たけのみなと)』だった、と言う伝説が残る所です。
 航海安全祈願の為に建てられた薬師堂を通り、奥へ進めば海水浴場ととしてメジャーになった湊浜緑地海岸。 遠浅の広い砂浜は、トライアスロンやビーチバレーの会場になっています。右手には仙台港の火力発電や石油コンビナート、左手には飛ヶ崎や兜島の松が茂る岸壁。新しいものと古いもの、その相対する風景の アンバランスさが面白い場所です。
 仙台港をゆっくり行き来きする巨大フェリーやタンカーの姿に、歓声をあげる子供たち。家族や友達とバーベキューを楽しみながら、 のんびり海を眺めるのもいいですよ。   ※地図へ戻る。
伊達政宗を魅了した浜 松ヶ浜
松ヶ浜・御殿崎神社  湊浜緑地海岸から飛ヶ崎越しにある松ヶ浜漁港は、休日にはたくさんの釣り人が訪れます。ここは、七ヶ浜の中で古くから発達していた集落です。
 仙台藩主・伊達政宗公があまりの見晴らしの良さに、仮御殿を設けたという御殿崎がここにあります。その昔、”松ヶ浦島”と呼ばれ、その名は京の都まで知られていました。 清少納言の「枕草子」にも登場し、多くの歌人が歌を残したそうです。
 他に黒崎、七郎治崎と言った、岩肌のゴツゴツした岬や松林など、手つかずの自然が残っています。   ※地図へ戻る。
松ヶ浜   松ヶ浜・御殿崎からの風景
おすすめは眺望岬からの眺め 菖蒲田浜
菖蒲田浜・眺望崎  東に進むと、菖蒲田浜に入ります。その昔、浜一番の長者屋敷にあった大きな菖蒲池が地域の目印だった、と言われています。 菖蒲田浜海水浴場は、小豆浜から眺望岬までの湾曲した長い浜。明治21年に東北で初、全国で3番目にできた歴史ある海水浴場です。 町内外から大勢の海水浴客が訪れ、夏は町一番の賑わいとなります。
 ここでのおすすめは、眺望岬からの眺め。はるか遠くには牡鹿半島、松島湾に浮かぶ浦戸の島々が見えます。 海が目の前一面に広がり、思いっきり開放感を味わえる場所です。海を感じたい人には、ぜひ足を運んでもらいた所です。
(観光名所ではないので、道が細く足場が悪くなっています。お越しの際は、お気を付けください。)  ※地図へ戻る。
名前の由来は鼻から? 花渕浜
サーフィンで有名な小豆浜 さらに車を走らせ菖蒲田浜の長い松林が切れると、突如、砂浜が目に飛び込んできます。サーフスポットで有名な小豆浜です。1年を通して、サーフィンを楽しむ人や彼らを見に来るギャラリーが多い浜です。小豆を積んだ船がこの浜に漂着したことから、浜の名前が付いたそうです。
  小豆浜のすぐ隣は、表浜海水浴場。プライベートビーチのような、こぢんまりとした浜の波は穏やか。海に突き出した小さな岬の上には、外国人の別荘・高山避暑地が見えます。奥の方にあるので、あまり知られていない穴場のビーチです。

 さらに東へ、のどかな田園地帯を抜けて岬の方へ上がります。(この町では、田んぼの中に島があり、その上に家が建っている風景によく出くわします。おそらく、その昔、入り江だった名残なのでしょう。)
雑木林の緑がいっそう濃くなっていく中、ひっそりと佇んでいるのが鼻節神社です。塩釜神社の神様が、塩釜に鎮座する前に上陸したのがこの地だそうです。その為、塩釜神社の祭りの際、神輿が船でここまでやってきます。
 神社の名前の由来には2つの説があります。鼻節神社
一つは、岬の渕に赤い花が咲き乱れ、散って行く様から「花渕(はなふち)」と呼ばれ、訛化して「鼻節(はなふし)」となり、それが神社の名前になった、と言う説。
もう一つは、岬の出っ張ったところが、猿田彦神の御鼻の節のような形だったから、と言う説。いずれにしろ、この神社が花渕浜の名前のもとになっています。
旧暦6月1日には、神事『大根明神祭』(あわびまつり)が行われます。これは、嵐に遭った船の底の穴をアワビがふさいで助けた、と言う神話にちなんだ祭りです。花渕浜の沖にある大根(おおね)と言う岩礁に船を出し、アワビを捧げた後、神社で参拝者に御神酒とアワビ味噌(アワビの肝和え)が振る舞われます。
 神社脇にある吠崎の花渕灯台まで続く道へ…。森林浴をしながら向かったその先には、太平洋の眺望が開けて見えます。この浜には、もう一つ花渕崎があります。昔、花渕城があった崖の下にある花渕小浜港は、県内有数のヨットハーバーで、たくさんの白いヨットが大海原を滑り抜けて行きます。  ※地図へ戻る。
鼻節神社からの花渕浜花渕小浜のヨットハーバー釣り人で賑わう花渕小浜
穏やかな波 吉田浜
 町の東端にある吉田花渕港。停泊する船を見ながら坂道を登れば、高台にある見晴らしの良いスポットへ…。松島湾の島々を望める小さな展望スペースがあり、御来光を拝む人も多い場所。木のテーブルとイスがあるので、晴れた日にはお弁当を食べる家族連れをよく見かけます。
  眺めを楽しみたいなら、町内で一番高い場所にある君ヶ丘公園へ。3階建ての櫓に登ると、松島湾や太平洋、蔵王連峰の山々まで見渡せます。桜の名所でもあり、春はたくさんの花見客で賑わいます。
  この辺りは小高い丘になっており、カーブと傾斜の道が続きます。その合間に見えるのは、波多崎のゆるやかな浜。
 昔、吉田浜には大きな入り江があり、堆積した土砂を干拓して水田を開いたそうです。住民はこの田が繁栄するよう農業の神を祀り、吉田神社を創建、この地を「吉田浜」と名付けました。吉田神社の御祭礼の日には、大漁祈願などを祈念し、地区の家々をまわる吉田浜獅子舞が明治初期から伝承されています。  ※地図へ戻る。
吉田浜吉田花渕漁港の夜明け波多崎
島々が広がる 代ヶ崎浜
 火力発電所の脇を通り、代ヶ崎浜へ。その名は、「達磨崎・白崎・瀬崎・扇崎」の4つの崎があったことから『四ヶ崎』、または、島の配置が美玉を連ねたようであるので『瑶ヶ崎(ようがさき)』、と呼ばれていたことに由来しているそうです。
  松島四大観の1つで、美観と称される多聞山からの眺めを見に行きましょう。
駐車場からは塩釜湾が、反対側の芝生公園からは火力発電所の煙突越しに松島湾の景色が見えます。さらに、毘沙門堂まで足を伸ばせば、馬放島(まはなしじま)や地蔵島、松島湾内の島々が眼下に広がります。
  多聞山はもちろん、この辺りの道路からは塩釜港祭りの花火がバッチリ見られるので、当日は車が数珠繋ぎになるほど混み合います。  ※地図へ戻る。
代ヶ崎浜と毘沙門堂からの風景代ヶ崎浜西港代ヶ崎風景
日本最大級の貝塚”大木囲貝塚” 東宮浜
史跡「大木囲貝塚」 塩釜神社の末社の1つ「東宮明神」が祀られ、そのまま浜の名前になった、と言われています。
 塩釜湾に面した山の上にあるのは、日本でも最大級の縄文貝塚『大木囲貝塚(だいぎがこいかいづか)』です。面積は19万uで、東京ドームの約4個分の大きさだったそうです。
宮城県は関東地方の次に貝塚が多く、町内にも他に数カ所発見されています。(あまり知られていませんが、お花見にも良い場所です。)貝塚の入り口には七ヶ浜町歴史資料館があり、漁労具などの民族資料とともに出土品が展示されています。入館料は無料。ご家族で気軽に訪れてみてはいかがですか?
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あとがき
 なかなか昼寝をしてくれない子供たちを車に乗せ、よく町内をドライブしました。 この町は起伏が激しい地形なので、上がったり下ったり、カーブしたりと、ほどよい振動が心地よかったのか、町を一周する頃にはスヤスヤと眠りに入っていたものです。
 この『ちょこっとドライブ』は、私にとってもちょうど良いストレス解消になっていました。 松林から時折見える砂浜や、突然視界が開けて広がる松島湾、小高い場所から望む海をバックにした町並み。 ただ町の中を走るのとは違った海辺の景色に、何度癒されたことか...。
 七ヶ浜町に住んで10年余り。これからも、大都会仙台の隣町、のんびりとした「七ヶ浜」をご紹介してゆきたいと思います。

今回の特集は、宮城県七ヶ浜町の地域スタッフぱるえさんです。
ぱるえさんのプロフィール
はじめまして『ぱるえ』です。生まれも育ちも仙台。そして今はど〜っぷり七ヶ浜町の住人になっています。七つの浜にぐるりと囲まれた小さな町は、風景も人間ものんびりモード。そんな海辺の町から、ほのぼのとした話題をお届けできたらいいなぁ〜と思っています。



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