殺すということ
掲載日 : 2007/03/24
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リュウノスケは恋敵
 アネゴとジーの言い合いが続いている。
「そうや、オレら魚殺して遊んだだけや。何か悪いか?」
「47匹もいるんだよ。しかも、私たちが殺さんかったら、赤ちゃんがいっぱい生まれたんだよ」
気がついたら、サユが泣いていた。目からポトポト涙を落として、黙って泣いている。
もーっ、何で泣くかなぁ、女ってめんどくせーなぁ。オレは、事の成り行きにウンザリしていた。オレなんか、生まれてこの方、殺してばかりいた。トンボの尻尾をちぎってみたり、アブに凧糸つけて飛ばしてみたり、カエルのケツから空気吹き込んだり、そのたんびに飽きたらポイッと捨てていた。だから、そんなにオオゴトに考えなくてもいいじゃんって思う。
「ボクもアネゴに賛成。捕った魚はちゃんと食べた方がいいよ」マサヤンが参戦した。
「いのちは大事だよ、やっぱり。学校でも先生言ってたし」マサヤンの話には、必ず学校が出てくる。
「だから、欲しかったらやるよ。こんなマズイ魚食えるかよ。」ジーも頑固だ。
「だったら、リリースすりゃぁよかったんだ。」リュウノスケも参戦した。「食べないんだったら、生かしておいてリリースするべきだったな」
「あのなぁ、網で魚捕まえてリリースするなんて聞いたことないぞ。リリースするのは都会から来て釣りをする人だけや」